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スクリーンリーダーでのWEBページ閲覧について

先日、こんな質問を受けました。

視覚障害者の皆さんはどうやってWEBページを閲覧しているのでしょうか?

普通に閲覧されていますよ、とご説明したのですが、今一、よくわからないとのことでした。では、今回は、スクリーンリーダーでのWEBページ閲覧についてを少し解説いたしましょう。

感覚的な差

まず、一般的に晴眼者は、どんな具合にしてWEBページを閲覧するか考えてみてください。

まず、開いたWEBページ全体をザッと見ますよね。それから、どんな項目があるのか、そこにはどんな内容が書かれているのか読みますよね。そして、リンクが張ってあるページへ移動することでしょう。

スクリーンリーダーでも同じです。ただ、「全体をザッと見る」ということができないだけです。スクリーンリーダーでの場合は、「じっくり聞く」ということになります。

まず、開いたWEBページ全体を読み上げさせます。この時に、どんな項目があってどんなことが書かれているのかを確認します。次にリンク項目を探し、次のページへ行きます。

同じことをしているわけなのですが、感覚としては、「写真を見る」と「音楽を聞く」ぐらいの差があるかもしれません。

ブラウザでの全文読みについて

では、サイト全体をスクリーンリーダーで読み上げさせることについて少し解説しましょう。

スクリーンリーダーが読み上げる部分は、テキストの部分です。画像上に書かれている文字は、読み上げられません。しかし、画像に代替テキスト(alt)が付いていれば読み上げてくれます。

なお、こういった文章の全体を読み上げさせることを「全文読み(ぜんぶんよみ)」と言います。PC-Talkerの場合、Internet Explorerでの全文読みは、シフトキーを押すことによってできます。

読み上げる順番は、ページのソースの通りです。各ページのソースは、ブラウザのツールバー「表示」から「ソース」を選択すると表示されることでしょう。

プチ疑似体験

スクリーンリーダーでのWEBページ閲覧は、どんな感じなのか!?
擬似的な体験は、意外と簡単にできます。

WEBページを全て選択し、コピーして、メモ帳などのテキスト形式のプログラムに貼り付けてみてください。

色やフォント、画像による視覚的な補助説明が何もない、テキストだけが貼り付けられたことと思います。これをそのままパソコンが読み上げている、そういう感じです。ただ、厳密には、画像の代替テキストも読み上げるので少し足りないわけですがね。

つまり、ブラウザで表示されている時は、視覚的に強調してあるつもりのテキストであっても、スクリーンリーダーは、感情を込めたり強調して読み上げたりしないわけです。

また、晴眼者は通常こんな所を読んでいないし、見てもいない!という所まで読み上げてくれます。

注意して欲しい点

画像をなくしてみるとどうでしょう!?
説明文で「画像を参照ください」と言った具合にすると、画像に適切な代替テキストが記載していない限りわからない文章になる恐れがあります。これは、テキストを書く際によく注意してください。

また、表を使う場合は、書き方に気をつけないといけないことがあります。

 日 | 6月10日|7月10日 |8月10日 |
時間|  18時 | 19時  | 18時 |
場所|○○公園|▽▽公園|□□公園|

こう表で書いてあったら晴眼者は、縦列で読むことでしょう。しかし、スクリーンリーダーは、縦列には読んでくれません。あくまでも、左から右へ右端に行ったら下の行へ移ってと読み上げますから、日だけを読み上げてから、次に時間だけを読み上げ、最後に場所だけを読み上げるわけです。

まぁ、2列や3列分ぐらいなら、覚えられるかもしれません。しかし、たくさんの列になって書かれていた場合、どれがどこにあたるのか、混乱してしまうことでしょう。

また、記号交じりの文章もわかりにくい場合があります。例えば、時間帯を表すのによくこんな書き方をすることと思います。

18:00~19:00

これをスクリーンリーダーに読ませてみると「ジュウハチ コロン ゼロゼロ 波型 ジュウク コロン ゼロゼロ」と読み上げます。しかし、晴眼者は、「18:00~19:00」と書いてあっても「18時から19時まで」と読むことでしょう。

スクリーンリーダーユーザも長年の経験から何となく時間だ、とわかる場合が多いようです。しかし、それでも非常にわかりにくいことでしょう。特に「18:00~19:00」の前に「時間」と書いてなかったりすると何の数字なのか気がつけないことも多いようです。できるだけ、通常読むであろう言葉そのままで記載した方が親切でしょう。

これは、ちょっとした心遣いかもしれません。スクリーンリーダーも臨機応変に読んでくれるようになるといいのですがね。

なお、今回の記事を書くにあたって参考にさせていただいた本です。

伝わるWeb文章デザイン100の鉄則
益子 貴寛(ましこ たかひろ)著 秀和システム 出版

視覚障害者へのアクセシビリティ向けに書かれたものではありませんが、WEB上ではこういう風に書いた方が読みやすい、効率的となると言ったコツを紹介しています。
スクリーンリーダーでわかりやすい、読みやすいWEBサイトは、SEO(検索エンジン最適化)対策にも有効なのをご存知ですか?WEBアクセシビリティを考えているうちにSEO対策もできてしまう!一石二鳥ですね。

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